今日は消化器「胃」について

2022/02/07

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今回の内容は2021年10月23日に配信した内容となります。


皆さんこんばんわ。ミナミです。土曜日の夜、いかがお過ごしでしょうか?


僕はというと、今日は元々買い物に行こうと思っていたので、朝から昼過ぎまで仕事した後少しだけ買い物に行き、夕方
に少し寝て、回復。またスタジオで仕事を再開。束の間の休日…!!


さて、もう食べ終わってる人もいるかと思いますが、晩ごはんの時間ということで胃の話でもしましょうか。


というのも、昨日N2の講義で消化器の話をさせて頂いたんですね。その中でも話した内容の一部をこちらでもチラっと話していこうかなと思います。


皆さん、「胃」ってどんなイメージですかね。恐らく「消化」が主なイメージじゃないでしょうか?じゃあ一つ質問をしますね。


もし我々の体から胃が無くなったとしたら、生きていけるでしょうか??


このLINEは運動指導者から医者まで幅広く登録して頂いているので分かる方は分かると思いますが、胃がんの患者さんで、手術で胃を全部取ってしまうことがあります。


それの意味するところは、ちょっと不便にはなるけど、「それでも十分生きていける」ということです。どう不便かと言うと、一度に食べられる量が減ってしまう。それくらい。


つまり、人間の場合「胃は必要不可欠の臓器ではない」ということです。もちろん、いらなくはない。何かの役に立っているから存在するのだけど、「生きていくために絶対必要」というわけじゃない。


じゃあ、胃は何の役に立っているのか?


僕ら人間は比較的短い食事時間で、まとまった量の食物を食べるという生活をする。そこで胃は、「食物を一時的に貯蔵して、少しずつ小腸に送り出す」という役割を担っているんですね。


じゃあ消化は?というと、本格的な消化吸収を行う中心器官は小腸です。つまり、胃はなくても何とかなるけど、小腸が無くなったら生きていけない。ただし、小腸は一度に大量の食物を消化することは出来ないから、「貯蔵庫」としての胃の役割があるわけ。


するともう一つ疑問が出てくる。胃が無くても生きていけるなら「胃液が無くても問題ないのでは?」と。


胃液の主成分は塩酸だから、めちゃ強い酸性。そこにペプシンのようなタンパク分解酵素が加わっていて、この働きで消化をすると言うわけだけど、果たしてどうかな。胃液は実際何をやっているんだろう?


先ほどの「一時貯蔵庫」としての胃の役割を考えると、答えが見えてきます。


普通、僕らの体温は36~37度くらいの温度で、その温度で湿った環境の中に食物を放置しておくとどうなるのか。当然腐る。しかも体の中で、これは危ない。


そうならないように消毒・殺菌をするというのが胃液の大きな役割の一つなんですね。


実際、胃の中は強い酸で非常に厳しい環境なんですね。大腸は色んな菌が見つかるじゃないですか。でも、胃の中で生き
ていける菌っていうのはほとんどいない。


ところが、この環境で生きていける珍しい菌が発見されるわけ。それが、皆さんご存知のヘリコバクター・ピロリ、通称「ピロリ菌」。こいつはね、自分でアンモニアを作れる。自ら産生できるアルカリ性で塩酸を中和して、胃の中でも生きていけちゃう。


ピロリ菌がいると、胃潰瘍だったり、胃がんの原因になったりする。だから見つけたらすぐに除菌治療しないといけないわけです。


っていう、胃のお話。これね、「栄養学」の講義の一貫として話しているんですね。だって、どんなに体に良い物勧めても、消化吸収出来なかったら意味ないでしょ?


だから、栄養指導するなら消化器の理解は必須だよってね。本日はそんな感じ。


皆さん今日もお疲れさまでした!


ミナミ